日本人が英語を話せない原因の一つに「発音」への自信のなさが挙げられます。「英語のテストで良い点数を取れるのに日本人は英語を話せない」
とか、
「シャイだから英語を話してこない」
としばしば言われております。同じ日本人として悔しいです。
これらの根底には「変な発音で通じなかったら恥ずかしい」などと日本人学習者自身が考えているからでしょう。せっかくインプットしてもアウトプットしなかったら勿体無い、もはや宝の持ち腐れに等しい状況です。
それでも英語を話せるようになりたいと願うのは日本人の本音でもあります。
そもそも英語は下記のようにブレークスルーしていくことができます。
スピーチ(Speach)
↓
パラグラフ(Paragraph)
↓
センテンス(Sentence)
↓
熟語・構文(Idiom・Structure)
↓
単語(Word)
↓
アルファベット(Alphabet)
↓
子音・母音(consonant・vowel)
要するに、英語は最小分解した子音と母音の組み合わせが、いくつも連なってできたものということがわかります。となれば、まず学ぶべきは、単語でも表現方法でもなく、子音と母音ということなると思いませんか?
基礎を知らずして、応用が利くわけがありません。
野球のルールがわからなければ、たまたまバットがボールに当たったとしてもただのまぐれでその先に選手生命としての未来がないのと同じです。
というわけで、今回はどのようにして発音を勉強するべきなのかをお伝え致します。
録音した音声からどのくらい理想と離れているかを知る
まずは何かしらの教材と録音アプリを準備して見ましょう。試しに教材に書かれた英文を読み上げて、それを思い切って録音して見てください。
「録音は一瞬の恥、聞かぬは一生の恥」と自分自身に言い聞かせて見てください。
そして聴いてみてください。思い描いた発音とは大きくかけ離れているのが大半でしょう。幼少期から勉強していない限り、最初から綺麗な発音を身につけている人はいないので、まず自分を知ることこそがファーストステップです。理想に対する現状を埋めるのが努力であり、そのプロセスが成長と呼ぶのです。
ネイティブスピーカーの先生に発音矯正してもらう
もし留学していれば簡単にできる作業ですが、日本の場合なら大学かどこかで知り合った外国人に助けてもらう必要があります。彼らにとって、私たちの英語は「カタカナ英語」に聞こえるわけです。それは母音の数が大きく違うことや、日本語では使われない子音が存在するため、より近い音を日本語で表現した結果、皮肉にもカタカナ英語と呼ばれる所以でしょう。
「カタカナ英語で何が悪いんだ」と割り切りたいところですが、素直にネイティブスピーカーに助けてもらってください。
具体的には、発音表を見ながら、一つずつ丁寧に発音していきます。初めはゆっくり、そして、確実に発音してみてください。そして、誤った発音をしていれば、指摘をもらい、改善につなげて、また何度も発音を繰り返してきます。
部活で言えば、ずっと素振りをさせられている野球部と一緒です。しかし、ここで基礎を身につけなければホームランなんて打てないのです。めげずにここを踏ん張っていきましょう。
苦手な発音をピックアップして徹底的に発音
次に、自分の苦手な発音をリストアップします。既に習得した発音を何度も発生練習してもそれ以上の伸びは期待できないので、敢えて苦手な発音だけ集中的に発声します。もちろん、その時も一人でやらずに、ネイティブスピーカーの前でやってみてください。何度も指摘を受けることになるでしょう。悔しいでしょう。しかし、発音勉強のプロセスを抽象度高く表現してみると下記のようになります。
インプット(暗記)→アウトプット(発声)→フィードバック(指摘)→インプット(改善)→アウトプット(発声)
上記のプロセスでは特にフィードバック→インプット→アウトプットが重要になってきます。個人だけでやってしまうと初めのインプットだけに頼ってしまうことが多く、自己満足で終わるだけです。だからこそ苦手な発音だけピックアップして徹底的に練習をして見てください。
音声CD付きの教材を使ってシャドーウィング
あくまで慣れてからの方法ですが、CD音源を使いながら発音を勉強してみましょう。具体的には下記三段階に分けて行います。
①音源に合わせて同時に教材を見ながら発音
②音源の速度を1.5〜2倍に調節して、同時に教材を見ながら発音
③音源に合わせて同時に教材を見ずに発音
時間が掛かるため、教材の1ページ分くらいの量で試して見てください。これで、早いスピードでナチュラルな発音を身につけることができ、また、全て日本語を介在して英語を使うことがなくなるので、英語で英語を学ぶことになり、無双モードです。恥ずかしいかもしれませんが、これを繰り返すと英語脳と発音両方獲得可能です!
ドラマなどを見て真似してみる
教材では内容が日常にあまり即していないことが多いので、日常生活の宝庫であるドラマを見て真似して見ましょう。発音だけではなく、数多の表現に触れることになり、一石二鳥です。ドラマをネタにして、外国人との会話にできれば一石三鳥で、あなたの人生を豊かにしてくれるかもしれません。特に自分が興味のある番組だけ見ればいいので、変にストレスを感じることなく学べるのも良い点です。
国際基準の発音を学んでみる(番外編)
IPA(国際音声記号)と呼ばれるものはご存知でしょうか?これはヨーロッパの国際的な組織が定めたものであり、音声記号として世界的に使われています。
具体的に、舌と顎の位置や唇の形を複数の組み合わせを生み出しており、その結果それぞれの組み合わせに応じた音が決まっており、各言語はこの音声記号を使われることになります。
こちらの発音記号の中でも、英語で使われるものだけを覚え、下と顎と唇をどのように動かせば良いかを知れば、正に体得可能です。なぜなら、論理的に発音を覚えることになるからです。
もし発音を科学的に学びたいツワモノがいれば、ここから学んでみるのも良いかと思います。ちなみに、ナイナイの岡村さんは浪人時代、初めに発音記号から学び、見事に立命館大学に1年後合格されたみたいです。